【トモのプロフィール】
大学ブラック部活-前編-
僕は受験に失敗したものの、それなりの大学に入学することが出来ました。
それでも心の奥底では劣等感を感じていました。
第一希望に落ちたからです。
だから僕は
「良い大学に入った人に負けないような活動をしてやろう」
そう考えていました。
何かに取り組み、成果を出して
人に勝つ。
「優越感に浸りたい」
未だにその心は僕の中に居座り続けました。
そして僕は
体育会の部活に入部することにしたのです。
入部理由は体育会なら、自分が成長出来そうだから。
そして、話を聞いて面白そうだったのと、
雰囲気が合ってるかなと言う理由です。
そんな簡単な理由で体育会の門を叩いてしまったのです。
。。。
入部した部活はいわゆる、ブラック部活でした。
それからの日々は受験に匹敵、いえ、それ以上に苦しいものになりました。
この年に共に入部した仲間は5人。
その内3人が1ヶ月後に辞めました。
残る1人は推薦入部なので、辞めることはできず、
つまり一般入試組は僕だけです。
実質、たった1ヶ月で僕しか残りませんでした。
それもそのはずです。
初期費用は聞いていた話よりもずっと高い。
なぜか、練習より書類作成の方に時間を取られ、帰る時間は夜10時。
最初は優しかった先輩も、すぐに裏の顔を見せるようになりました。
僕は1年生というのもあってほとんど雑務をこなすだけでしたが、
2、3年生は4年生から毎日のように怒鳴られていました。
怒鳴られる、というより罵声です。
部の雰囲気はいつも最悪です。
そして僕にとって最も苦しかったのは合宿です。
合宿では意識が無くなるまで追い込まれ、
脱水症で病院に搬送される人まで現れました。
他にもここでは到底言えないことが沢山起こりました。
身も心もたった1ヶ月でボロボロになります。
体重が一気に5kg落ちました。
辞めたくもなります。
それでも、いなくなった仲間を羨ましく思いながらも、
僕は続けました。
それは
人間は辛い経験をしないと成長できないと信じていたから
です。
親も友達もやめた方がいいと言ってくれ、
僕も自身も一時は辞めたいと先輩に相談しました。
それでも先輩に説得され、自分自身も悩みに悩んで、
続けることに決めました。
辛いことから逃げるのはよくない事。
それからの日々も相変わらず辛いものになりました。
誰一人として、部活を楽しんでいない中、
毎日毎日、やりたくもない事のために、資料を作り、
苦しみたくないから、トレーニングを積む。
〜したくないけど、しょうがないからする。
怒られたくないからする。
負のモチベーションで動いていました。
「部活動」というより「仕事」です。
気づけば3ヵ月、半年、1年とあっという間に月日は進んでいました。
ーーそこで僕は初めて気づきました。
自分が死んでいることに。です。
常にイライラするようになりました。
他人を批判するようになりました。
同期との会話は愚痴だけになりました。
将来のことを考えなくなりました。
授業に出なくなりました。
人生は妥協と我慢と思うようになりました。
身なりに気を遣わなくなりました。
怒られないように表面的に取り繕うようになりました。
本音を言わなくなりました。
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毎日が忙しすぎて、自分は知らぬ間に変わっていたのです。
それに気付きながらも、
今更辞められないし、もうどうしようもない。
さっさと大学を卒業するしかない。
そう思い、自分の感情に蓋をしました。
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ですが、不満をずっと抑えることは出来ませんでした。
そして、2年生の終わり頃
ついに、溜まりに溜まった負の感情が爆発したのです。
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